サッカーはグリーンなスポーツ?!
ワールドカップの開催で盛り上がる南アフリカですが、同時に色々な問題を抱えています。それはこの世界的なイベントによる環境への影響です。
サッカーは世界中のどこでもプレイされています。それは、ボールひとつあればできるスポーツだからというのが最大の理由だとされています。確かに特別なユニフォームも必要なければ、ヘルメットもグローブもボール以外の道具もいりません。
適当なスペースさえあれば室内である必要もなければ、特別な芝生を張る必要もありません。そんなサッカーはどんなところでも気軽にでき、環境に優しい美しいスポーツと言われてきました。
環境への影響を考える
しかしそう言われる反面、ワールドカップともなると高電圧の照明装置が設置されたサッカースタジアムが用意されて、有名サッカー選手が世界中から飛行機を使って飛んでくるわけです。
この世界的なイベントに、一体どれだけの資源が消費され、環境への影響があるか、特に自然豊な国、南アフリカであるだけに大会関係者はできるだけグリーンな大会開催に向けた取り組みを検討したようです。
NIKEも協力
南アフリカとノルウェイ政府が共同で行った研究結果によると、今回のワールドカップ南アフリカ大会におけるCO2排出量は、2006年に開催されたワールドカップドイツ大会の約9倍、北京オリンピックと比較しても約2倍にのぼる275万トンにも及ぶのだそう。
その結果を深刻に受け止めた政府は、1,200個にも及ぶゴミ箱やリサイクル用のゴミ箱を主要な空港や都市に設置し、風力発電による電力の供給を切り替える取り組みを行ったそうです。
更に、ナイキ (NIKE) が提供するアメリカ、ブラジル、ポルトガルなど9カ国の代表選手のユニフォームには、リサイクルのプラスティックボトルを使用し、従来のユニフォーム作成にかかる電力の70%までに下げる取り組みも行われました。
みんなの協力も必要!
派手なワールドカップのイメージの陰で様々な取り組みが絶え間なく行われています。そして今ワールドカップを観戦する世界中の人達にも協力が依頼されています。
それは一体何か?というと、「できるだけみんなで一緒にゲーム観戦しましょう!」ということ。なんとも単純なことではありませんか?
一人一人がテレビをつけて観戦するよりも、バーやパブ、或はどこかで中継されている巨大スクリーンの画面を何人、何十人、何百人と一緒に見ることによって、こんな些細なことでも世界中の人達が協力すると莫大な電力の節約に繋がるのだそうです。
大勢で観戦するのは、盛り上がって楽しさも倍増するので一石二鳥。時差がある日本ではなかなか時間的に厳しいかもしれませんが、是非協力したいものです。

Cool Green Science (英語)
http://blog.nature.org/