ポート株式会社は、徳島県小松島市と雇用創出による定住人口増加を目的とした総合的な地方創生支援プロジェクト「地域における人材確保力の強化推進事業」を開始した。同事業は平成30年度・31年度にわたる2か年の取り組みである。
企業誘致だけでなく雇用創出実現に必要な市内求職者改革も
平成29年度、ポートは雇用創出を目的とする企業誘致を小松島市にて実施した。
企業にとって立地メリットとなる地域資源の調査を基に小松島市の企業誘致戦略を策定。その後、独自の企業ネットワークを活用して、地方進出を検討中の首都圏企業に対して、小松島市視察ツアーや市内サテライトオフィスでのお試し勤務等の誘致セールスを行った。
この結果、小松島市における誘致企業獲得の実績をつくっている。今年度は企業誘致だけでなく、雇用創出実現に必要な市内求職者改革も実施し、小松島市の若者雇用創出を実現するための複合的な事業を行う。
進出企業や地元企業のニーズに合った人材と地元若者とのマッチングを推進し、若者の定住と雇用創出拡大へと繋げていく方針。
小松島市には事務的職業の需要と供給のミスマッチが発生
小松島市は徳島県のおよそ東部中央に位置し、総人口38,755人(2015年10月時点)。
人口は1985年の43,998人をピークに年々減少し、2040年には28,779人とピーク時の約半分にまで減少する見込み。(【出典】総務省「国勢調査」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」)
市内の主要産業の業種は製造業や農業が中心となっており、若い世代が就労を希望する事務的職業の需要と供給のミスマッチが起こっている。
就職のタイミングでの市外流出が著しいため、Uターン促進・転出抑止両方への対策として若者の好む職業の企業誘致を行うだけではなく地元の企業とのマッチングをはかるための機能を強化していく必要があるという。 (慶尾六郎)