
300年以上もの歴史を持つ土佐の高知の日曜市。
お城下の追手筋に1.3kmにもわたり野菜や果物、
刃物や植木などの街路市が並ぶ。
そんな日曜市の4丁目に知る人ぞ知る「エコバッグ」がある。
ゴールデンウィークの5月3日、そのバッグ所有者が集まり
交流を深める「日曜市バッグの集い」が
高知県立牧野植物園で開催される。
1つのお店で1つのレジ袋をもらい、レジ袋を
いくつも抱えて歩く日曜市のお客さんの姿。
これはよくない。何とかしなければ!
そんな想いから制作されたのがこの日曜市エコバッグ。
このエコバッグがなぜ知る人ぞ知る、なのか?
それは、買うでなく「借りる」エコバッグだからだ。
制作者である弘瀬さんのお店で500円を支払って
バッグを受け取り使用する。
後日、そのバッグを返しに行けば、
支払ったお金を返してもらえる仕組みとなっている。
みんなで何度も使い回すバッグ。
まさにエコバッグである。
もちろん、人気の秘密はそれだけではなく、
シンプルでお洒落なデザインと、
そこにつけられた“固有番号”が
お客さんの心を掴む要因となっている。
エコバッグが繋ぐコミュニティ
みんなで使い回すエコバッグ。
しかし実際は返却されず、多くの人が
大切に使ってくれているという。
そして日曜市という限られた場所で、
同じバッグ、しかも番号が付いたバッグを所持することは
所有者間のコミュニティ形成に寄与しているようだ。
所有者同士が出会えば、その番号を確認しあったり、
2ケタなどの若い番号を持つ人はそれを自慢してみたり、
中には、自分でバッグに絵を描いて返却し、
どうしてもそれがほしい!と、
別のお客さんが借りていく例まであったという。
地元の人から県外の観光客まで。
日曜市エコバッグは今や全国に点在している。
そんなバッグ所有者に“口コミ”で呼びかけ
交流しようと言うのが今回の集い。
大きく宣伝するでなく、ただ口コミだけで
開催してしまうユルさもまた、どこか魅力的に感じられる。
たかがエコバッグ。
されどそのエコバッグが全国にファンを生み
イベントにまで発展する魅力を生みだしている。
「限られた空間で同じものを共有する」
これもまた地域づくり、コミュニティづくりの
1つのキーワードなのかもしれない。
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「日曜市バッグの集い」日時:5月3日 13:00~
場所:高知県立牧野植物園
参加費:500円(別途植物園入園料)
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※残念ながら、エコバッグの制作は
4351枚(よさこい)で終了するとのこと。
これまでに4000枚程が流通。
残りあとわずか。
ほしい方はざんじ(急ぎ)土佐の日曜市へ!