町を訪れるライダーが年々増えていることに着目し
平成19年から「オートバイによるまちおこし事業」
をスタートさせた埼玉県の小鹿野町。
「もう終わった」という話が一部マスコミで
噂されたようだがそんなことは無い。
この4月からは、商工会主導へと形を変え
取り組みが継続されているようだ。
“きっかけ”を活かしライダーを迎えた町
この「オートバイでまちづくり」が始まったきっかけは
まちの「わらじカツ丼」が口コミでライダーに広まり
各地からライダーが集まり始めたこと。
もちろん、都市部からのアクセスがよく、
秩父の大自然に引き寄せられてやってくる
ライダーが多いことも一因である。
実際の取り組みとしては、ライダー用の伝言板を設置や、
「オートバイで来た!」というと特典が受けられる
売店や食事処の設置、さらには“屋根付”がうれしい
オートバイ専用の駐輪場整備などがあげられる。
オートバイの抱える課題
ただ、「もう終わった」と噂された原因なのか、
バイクの騒音がうるさい、生活道で危険な思いをした、という
“反対の声”が聞かれるようになったことも事実だという。
魅力的なまちづくりは
何かに特化していることが多い。
過去の教訓を活かし“環境モデル都市”となった水俣市。
鬼太郎を活かした“妖怪だらけ”の境港市。
特化すれば、まちづくりに「軸」ができる。
すべてをそこに結びつけられるためブレがない。
だから魅力が生まれていく。
しかしながら、たとえ今をトキメク福山雅治が
まちづくりを牽引したとしても、
全員が同じ方向を向くことはありえない。
何かを選べば何かを失うのが世の理だ。
それでもやるか、やめてしまうか。
世界のユニクロは顧客のクレームを集め
それを改善することで成功を掴んだ。
企業は挑み、まちは諦める?
いや、そんな寂しい話はない。
やめることはいつでもできる。