
公益財団法人日本ナショナルトラスト(JNT)は、自立的・持続的な保存・活用の仕組みづくりを支援する新事業「地域遺産支援プログラム(トラスト・エール)」を開始する。
資産所有による事業に加え、ノウハウ提供等に事業を拡充
JNTでは、これまで英国のナショナルトラストをモデルに、文化遺産を自ら所有して守る、ハードに重点を置いた事業を行ってきた。
しかし、2018年の設立50周年にあたり「日本型ナショナルトラスト」を目指すことを宣言し、資産所有による「ハード」事業に加え、ノウハウ提供等の「ソフト」事業を拡充することとし、その具体的な施策として、「地域遺産支援プログラム(トラスト・エール)」を創設した。
このプログラムでは、JNTがこれまでに培ってきたノウハウ・知見やネットワークを活用し、文化遺産を保存・活用する民間の団体を支援することで、地域で自立的かつ持続的に文化遺産が守られる仕組みづくりが行われることを目指す。
具体的には、全国4つの民間団体を採択し、2025年度から専門家と連携しながら、担い手確保、資金調達、組織基盤の強化やまちづくりの課題解決等、総合的に伴走支援を行う。
今回は、「NPO法人"矢中の杜"の守り人(茨城県つくば市北条地区)」、「門脇家住宅等保存協力会(鳥取県西伯郡大山町所子集落)」、「滝上ふるさと研究会(北海道紋別郡滝上町)」、「東かがわ市引田 町家マッチングプロジェクト(香川県東かがわ市引田地区)の4団体が採択された。
関連情報:
http://www.national-trust.or.jp/prg-chiikiisanshien/ (坂土直隆)